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中国の労働法関連資料

 

   
       

 

 

 1、中国労働法と日本労働法との違い

1995 年 1 月 1 日から中華人民共和国労働法が施行されております。基本的には 日本の労働法(日本でいうところの労働基準法、労働関係調整法、労働組合法など)とあまり変わりませんが、下記のような相違点もあります。

なお、日本では法制度の内容は全国どこでもほぼ同一ですが、 中国では法制度が地域ごとに異なる場合があります。

   a.労働時間の基準

日本の労働基準法とほぼ同じ内容。

労働時間―1日 8 時間以内、週平均 44 時間以内

(現実には多くの地域で条例などにより週 40 時間以内)

休日は週1日以上、1年以上勤務した労働者には年次休暇を与える。

            (労働法  36 条、 38 条、45条 具体的な規則は国務院が制定)

   b.試用期間の具体的規定

 日本の労働基準法では、試用期間の直接的規定はなし。中国の労働法では、直接規定しています。                   (労働法21条)

 試用期間は最長6ヶ月を超えてはならない。

      地区ごとに条例などで細かく規定されている。

例) ( 上海市労働契約条例 第 13 条 )

  労働契約が 6 ヶ月に満たない場合は試用期間を設けてはならない。

    労働契約が 6 ヶ月以上で 1 年に満たない場合、試用期間は最長 1 ヶ月を超えてはならない。

    労働契約が満 1 年以上で 3 年に満たない場合、試用期間は最長 3 ヶ月を超えてはならない。

    労働契約が満 3 年以上の場合、試用期間は最長 6 ヶ月を超えてはならない。

   C.労働契約の期間

 日本では期間を定めない労働契約(正社員)が原則。しかし、中国では期間の定めがある労働契約が原則。同じ使用者のもとで 10 年間勤務した場合には期間の定めのな い契約への転化を求めることができるとなっています。

                             (労働法 20 条)

 

   D.時間外労働時間数の規定

 日本の労働基準法では、時間の定め(通達による限度時間はあり)なしだが、中国の労働法は具体的に時間を定めています。

(労働法41条)

第 41 条 使用者は、生産経営の必要により、労働組合及び労働者と協議した上で、労働 時間を延長することができる。この場合、通常1日1時間を越えてはならない。特殊な理 由により労働時間を延長する必要がある場合には、労働者の健康を保障する条件の下 で、1日 3 時間を越えない範囲で延長することができる。但し、1ヶ月当たり 36 時間を越えてはならない。

5.時間外労働、休日労働の割増賃金額

 日本の法律では、時間外割増 25 %以上、休日割増 35 %以上となっていますが、中国の時間外手当等は、日本に比べて非常に高くなっています。(3)の法定休暇日とは、元 旦、春節、メーデー、国慶節など法律で定めた休暇・祭日のことです。

(労働法 44 条)

第 44 条 下記のいずれかに該当する場合には、使用者は下記の支払基準に従い、労働者の通常の時間給を上回る報酬を支給しなければならない。

   (1)労働者に勤務時間を延長させる場合、賃金の 150 %を下らない報酬を支給する。

   (2)休日に勤務させ、代休を与えることができなかった場合、賃金報酬の 200 %を下らない報酬を支給する。

   (3)法定休暇日に労働者を勤務させた場合、賃金の 300 %を下回らない報酬を支給する。

6.秘密保持契約の規定

 日本の労働基準法には秘密保持契約についての規定はありませんが、中国では転職 に違和感がないので、労働法に使用者は労働者に対して秘密保持契約を定めることができるという規定があります。中国では、法律にこうした規定がある以上、きちんと契約に盛り込まないと、労働者の秘密保持義務を追及できなくなります。

 中国の労働者の意識は日本人よりも欧米人に近いようで、個人主義的で企業への忠誠心は低く、権利意識が強いという意識の違いがあります。そのため秘密保持契約もしっかりと結ばなければなりません。労働契約には試用期間、職責・職務などを明瞭に記載しなければなりません。

(労働法22条)

7.社会保険制度  

 すべての企業と労働者は社会保険に加入し、労働契約には必ず法定の社会保険及び 福利厚生事項を明記しなければなりません。法定の社会保険には、養老保険、医療保 険、労災保険、失業保険(農民戸籍者は免除)、出産保険、(地区により住宅積立金)が あり、保険料は日本よりずっと高く会社負担分は給料の約 50 %になります。                            (労働法73条)

第 73 条 労働者は、下記のいずれかに該当するときは法に従い社会保険の給付を受ける。

(1)定年退職

   (2)疾病、負傷

(3)業務上の負傷、障害又は職業性疾病

(4)失業

   (5)出産

8.出産休暇

 日本の労働基準法では、出産休暇は産前 42 日・産後 56 日となっていますが、中国の労 働法では、出産休暇は 90 日以上となっています。難産の場合は 15 日、高齢出産の場合 は 44 日加算するなど各地で補充規定が設けられています。その他、晩婚政策、一人っ子 政策を補助するための細かい制度などあります。

  (労働法62条)

 
   

   

2、給与規定のサンプル

 第1章 総 則

 

第1条(目的)

 この規定は、就業規則第○○条に基づき、従業員の給与に関する事項を規定する。

第2条(適用範囲)

 この規定の適用を受ける従業員は一般従業員とし、試用期間中の従業員、及び短期
雇用従業員についてはこれを準用する。

 

   第2章 賃金の種類

 

第3条(基本給)

 基本給は、業務に対する能力、職責、経験などを勘案して決定した額を支給する。

第4条(諸手当)

 次の各号に定める手当を支給する。

(1)役職手当

   役付者に対し、会社が別途定めた金額を支給する。

(2)資格手当

   会社が職務遂行能力を勘案して決定した資格について、別途定めた金額を支給す
    る。

(3)皆勤手当

   会社が別途定めた金額を支給する。

(4)食事手当

   会社が別途定めた金額を支給する。

( 5 )時間外勤務手当

   時間外勤務手当は、会社の命令により就業時間を超えて勤務した場合に、次の基
    準で支給する。

   ①30分を単位として計算する。②算出基準は次のとおりとする。

     基本給÷1ヶ月平均所定労働時間数÷ 8 ×時間外勤務時間数× 1.5

   ③時間外勤務を他の時間で調整する場合、割増分の支給を行う。

( 6 )休日出勤手当

   休日出勤手当は、会社の命令により就業規則で定めた休日に勤務した場合に次の基準で支給する。

   ①30分を単位として計算する。

   ②算出基準は次のとおりとする。

     会社規定の休日  

      基本給÷1ヶ月平均所定労働時間数÷ 8 ×休日勤務時間数× 2.0

     法定の祝際日   

      基本給÷1ヶ月平均所定労働時間数÷ 8 ×休日勤務時間数× 3.0

   ③休日勤務を他の時間で調整する場合、割増分の支給を行う。

( 7 )通勤手当

   交通機関を利用する通勤者には、会社が別途定めた限度内で通勤費の実費を支給する。

(8)暖房費手当

   会社が別途定めた金額を支給する。 

第3章 賃金計算及び方法

第5条(賃金の計算)

  (1)賃金は月額の金額とする。

  (2)従業員が賃金計算期間の中途において入社または退職した場合は、1日単位で計算する。

  (3)賃金計算上の1角未満の端数が生じた場合は、最終計算で1角に切り上げる。

第6条(賃金締切日)

 賃金は、毎月○日より起算し、○日に締め切る。

第7条(支給日)

 賃金は毎月○日に支給する。支給日が休日の場合はその前日に支給する。

第8条(賃金の支給方法)

 賃金は、原則として人民元にて従業員に直接あるいは銀行振込により支払う。

第9条(死亡・退職・解雇時の支払い)

 従業員が死亡し退職または解雇されたときは、会社が要求した所定の手続きを終了した日から 10 日以内に賃金を支払う。

第10条(控除)

 次に掲げるものは賃金から控除する。

  (1)法で定められた従業員の負担すべき税金、社会保険料等。

  (2)会社が特に定めたもの。

第11条(減額規定)

 1.従業員が次の各号の一に該当する場合は、その期間の賃金を支払わない。

   ①就業規則第○○条により入場制限を受けている場合

   ②就業規則第○○条による出勤停止処分を受けている場合

   ③会社の指示によらない就業時間

   ④正当な理由によらない欠勤、遅刻、早退

 2.やむを得ない欠勤、遅刻、早退については、その期間の基本給の○○%を支給する。

 

第4章 人事考課

 

第12条(基本給の改定)

 原則として、毎年○月に別途定める考課基準により職務遂行能力と業績を査定し、○月度から基本給を改定する。

第13条(報奨金及び罰金)

 別途定める報奨金制度に基づき、成績により従業員に対して報奨金を支給し,又は罰金を科す。

 

第5章 賞 与

 

第14条(賞与)

会社は、会社の業績により、春節休暇前に従業員に賞与を支給することがある。

 

   第6章 付 則

第15条(本規定の施行)

 本規定は○○○○年○月○日より施行する。

   
   

 

 

3、中国の就業規則のサンプル

 

                           ○○○○有限公司就業規則

 

前 文

 この就業規則は、○○○○有限公司(以下「会社」という)が労働法の精神に則り定めたものであって、会社及び従業員は、日常誠意をもってこの規則を守り、協力して事業の発展に努めなければならない。

 

   第1章 総 則

 

第1条(目的)

1.本規則は、会社に勤務する従業員の服務規律、労働条件に関する事項を定めたものである。

2.本規則及び給与規定により定めるもののほか、従業員の就業に関する事項は、労働法その他の関係法令の定めるところによる。

第2条(規則遵守の義務)

 従業員は、本規則及び会社の定める諸規則を守り、協力してその職務を遂行しなければならない。

第3条(適用範囲)

 本規則の適用を受ける従業員は一般従業員とし、試用期間中の従業員、及び短期雇
用従業員についてはこれを準用する。

 

第2章 人 事

 

 第1節 採用

第4条(従業員の募集)

 従業員を募集するときは、応募者に次の書類を提出させた上、一律に試験及び面接を行い、優秀者を採用する。但し、16才未満の者は採用しない。

(1) 履歴書

(2) 最終学校の卒業証明書 ( 卒業見込書 )

(3) 学業成績証明書

(4) 特殊技能者については資格証明書

(5) 写真( 3 ヵ月以内に撮影したもの)

(6) 身分証または戸籍簿の写し

第5条(採用内定者の提出書類)

1.採用が内定した者は、速やかに次の書類を提出しなければならない。

(1) 誓約書

(2) 健康診断書

(3) 家族調書、扶養家族届

(4) その他会社が必要とする書類

2.前項の提出書類の記載事項に変更が生じた場合は、速やかに会社に届け出なければならない。

第6条(労働契約)

 会社は、労働法の規定に基づき、採用内定者と個別に労働契約を締結する。

 本契約の内容については別に定める。

第7条(試用期間)

1.新規に採用した従業員については、採用の日から起算して法の定めの範囲内で試用期間を置く。

2.前項の試用期間終了後は、審査の上、本採用とする。但し、試用期間中に技能、身 元、業務成績、健康状態その他適性等をあらゆる面から慎重に審査選考し、不適格であると認めた場合には、何時でも採用を取り消す。

3.試用期間は、勤続年数に加算する。

 

 第2節 退職及び契約解除

第8条(定年退職)

 従業員の定年年齢は、中国の関係法律に基づいて定める。その期日については定年年齢に達した月の末日とする。

第9条(労働契約期間満了)

1.労働契約は、労働契約期間満了と同時に終了する。

2.会社と労働契約期間満了者とは、双方合意の上、労働法の規定に従って労働契約を継続することができる。

第10条(労働契約協議解除)

会社と従業員は、双方合意の上で労働契約を解除できる。

第11条(会社による労働契約解除)

 従業員が次の各号の一に該当するときは、会社はかかる従業員に対して事前に通知することなく労働契約を解除することができる。

(1) 試用期間中に採用条件に適合しないことが証明されたとき

(2) 本規則第4条及び第5条の提出書類に虚偽が発見されたとき

(3) 従業員が労働規律または会社の規則・制度に重大な違反をしたとき

(4) 重大な職務上の過失、私利を図るための不正行為があり、会社の利益に重大な損害をもたらしたとき

(5) 従業員が法により刑事責任を追及され、または労働教養(労働改造教育)を科されたとき

第12条(事前通知を必要とする会社による労働契約解除)

 次の各号の一に該当するときは、会社は30日前までに書面にて従業員に対して通知して労働契約を解除することができる。

(1) 従業員が疾病にかかり、または業務外で負傷し、所定の医療期間満了後、もとの業務に従事することができず、かつ、会社が別に手配する業務にも従事することができないとき

(2) 従業員が業務に耐えることができず、育成・訓練または職位の調整の後も、なお業務に耐えることのできないとき

(3) 会社が労働契約締結時に依拠した客観的状況に重大な変化が生じたことにより、

  労働契約を履行することができなくなり、当事者双方が協議をおこなっても、労働契約の変更について合意に達することができないとき

(4) 会社が破産に瀕して法定整理を行う期間にあり、または生産経営状況において重大な困難が生じて確実に人員の削減を必要とするとき

第13条(従業員による労働契約解除)

 従業員は、次の各号の一に該当するときは、随時、会社に労働契約解除を通知できる。

(1) 試用期間内にあるとき

(2) 会社が労働契約に規定する賃金を支払わず、または保険・福利待遇を供与しないとき

(3) 会社が暴力、脅迫または不法に人身の自由を制限する手段により労働を強制するとき

第14条(事前通知を必要とする従業員による労働契約解除)

 従業員が前条規定以外の事由で労働契約を解除する場合には、30日前までに書面 にて会社に通知しなければならない。

第15条(労働契約違反における弁済)

 会社または従業員のいずれか一方が、労働契約に違反し、他の一方に経済的損失を与えたときは、これを弁済しなければならない。従業員が、会社の費用負担により研修及びその他の訓練を受け、かつ労働契約期間満了前に退職する場合は、当該費用 を労働契約の残余期間で按分して弁済しなければならない。

第16条(労働契約解除の禁止)

1.会社は、従業員が次の各号の一に該当するときは、労働契約を解除しない。但し、天災地異及びその他やむをえない事由により事業を継続することができなくなった場

合は、この限りではない。

(1) 従業員が業務上負傷し、または職業病にかかり、治療・療養の期間中であるとき

(2) 従業員が疾病にかかり、または業務外で負傷し、法の規定する療養期間中であるとき。ただし、第12条の規定に適合する場合を除く。

(3) 女子従業員が、妊娠期間、出産期間または授乳期間内にあるとき。ただし、第12条の規定に適合する場合を除く。

(4) 労働契約の期間が満了せず、かつ、第11条及び第12条の規定に適合しないとき

(5) 法律の定めるその他の事由

2.前項第1号の場合において、かかる従業員に対する医療が終了した後に労働鑑定 委員会がかかる障害の程度を評価し、その結果により、労働能力を一部喪失した従業 員に対して、会社が業務を手配することが困難である場合において、会社とかかる従業 員とが協議の上、合意し、かつ、労働部門が認可したときは、かかる従業員との労働契約を終了することができる。

第17条(業務の変更)

 会社は、業務の必要に基づき、従業員の能力、経験、健康及びその他の状況を考慮し、従業員に業務内容や勤務地の変更を命ずることができる。この場合、従業員は正 当な理由なくして拒否することはできない。

 

   第3章 服 務

 

第18条(心得)

 従業員は、常に健康と清潔に留意し、品位を保ち、明朗溌剌たる態度をもって勤務し、能力の向上に努め、会社の発展に協力しなければならない。

第19条(制服の着用)

 従業員は、勤務時間中は会社の定める服装以外のものを着用してはならない。服装規定のない職場においては清楚を旨としなければならない。

第20条(各種規定の遵守)

 従業員は、会社の諸規定を精読し、内容を理解し、遵守しなければならない。

第21条(職務制度秩序の維持)

 従業員は、職務制度を遵守し、上司の指示に従い、上司は部下の人格を尊重し、相互に協力して、明朗で秩序ある職場環境をつくるよう努力しなければならない。

第22条(服務心得)

( 1 )従業員は、会社の名誉を傷つけ、会社の信用を損ない、或いは会社に経済的な損失をもたらすような行為をとってはならない。

( 2 )従業員は、会社の生産・経営方針を正しく理解し、業務に精通するよう努めなければならない。

( 3 )従業員は、公私の別を明らかにし、私利を謀る行為をしてはならない。

( 4 )従業員は、常に整理、整頓、清掃、清潔、躾に努めなければならない。

( 5 )従業員は、所定の場所、所定の時間以外では喫煙をしてはならない。

第23条(物品等の管理)

 従業員は、会社の物品を私用に供してはならず、また、会社責任者の許可なくして、会社の書類、帳簿類を他人に開示してはならない。

第24条(営業秘密保持)

 従業員は、次に掲げる会社の営業秘密に関して、在職中であると退職後であるとを問 わず、一切、他に漏洩してはならない。

(1) 製法、工程管理の方法、その他のノウハウなど、製造技術に関する一切の秘密事項

(2) 顧客名簿、顧客との取引状況など、顧客に関する一切の秘密事項。

(3) 販売価格、仕入れ価格など、販売仕入れに関する一切の秘密事項。

(4) 会社の業務遂行マニュアル、人事及び経理など、会社組織に関する一切の秘密事項。

第25条(経費節減)

 従業員は、会社の物品を丁寧に取り扱い、その節約に努めなければならない。会社は、物品を破損した者に対し、その損害を弁償させることがある。

第26条(職場からの離席)

 従業員は、就業時間中に上司の許可を得ず、みだりに職場を離れ、或いは外出、退社、私用の面会などを行ってはならない。

第27条(食事、休憩)

 従業員の食事及び休憩は、所定の場所で、所定の時間に行わなければならない。

第28条(金銭、物品などの授受の禁止)

 従業員は、会社の職務又は職権を利用し、金銭・物品の貸借、贈与及びその他の利益授受の行為を行ってはならない。

第29条(会社内施設の使用制限)

 従業員は、会社内施設を使用するときは、必ず事前に会社責任者の許可を得なければならない。

第30条(私物の携帯持ち込み、持ち出し)

 従業員が職場に出入りする際は、会社が許可していない物品を携帯して持込み、又は 持ち出してはならない。やむを得ず携帯する場合は申請し、会社責任者の許可を得なければならない。

第31条(携帯品の検査)

 会社は、必要に応じて、従業員の会社への出入りに際し、携帯品の検査を行う。従業員はこれに協力し、理由なく拒んではならない。

第32条(会社への出入り)

 従業員は指定された場所から出入りしなければならない。

第33条(入場制限)

 次の各号の一に該当する者は、入場若しくは退場を禁止し、又はその者に退場を命ずることがある。

(1) 酒気を帯びた者、或いは会社の秩序を乱し、又は乱す恐れのある者

(2) 業務上不必要な火気、凶器及びその他危険品と認められる物品を所持している者

(3) 安全衛生上危険有害であると認められる者

(4) 法定伝染病( SARS を含む)の保菌の疑いのある者

(5) 出勤停止処分を受けているにもかかわらず、入場しようとした者

(6) その他前各号に準ずる事由がある者。

第34条(事故防止)

 従業員は、常に窃盗及び火災等の災難を防止するよう注意しなければならない。事故が発生した場合は、速やかに上司又はしかるべき職位の者に連絡し、又は処置しなければならない。

第35条(会社施設内での集会活動等の報告)

 従業員は、会社施設内で集会・宣伝等の活動を行ってはならない。ただし、特別の理由により行う場合は、事前に書面で会社責任者に申請し、その許可を受けなければならない。

第36条(事務引継ぎ)

 従業員が退職、契約解除、持ち場の異動或いは休暇により会社を離れるときは、適切に担当業務の引継ぎを行わなければならない。会社が所有する金銭及び物品は、すべて返却しなければならない。

第37条(遺失物)

 従業員は、遺失物を見つけたときは、直ちに当該物品を所管部門に届けなければならない。

第38条(個人の変更届)

 従業員は、会社に報告した個人の記録に変更があったときは、速やかに変更届を提出しなければならない。

第39条(業務報告)

 従業員は、業務上問題が発生したときは、直ちに上司に報告してその決裁を仰がなければならず、報告を偽り、或いは引き伸ばしてはならない。

 

第4章 勤 務

 

第40条(就業時間)

1.従業員の勤務時間は、1日8時間とし、始業、終業及び休憩時間は次の通りとする。

区 分

始業時刻

終業時刻

休憩時刻

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ただし、業務の都合により始業時刻、終業時刻、休憩時刻を変更することがある。

2.就業時間は、実際の業務開始及び終了の時間である。従業員は、始業5分前までに入場し、作業の準備をしておかなければならない。

3.従業員は終業後、持ち場及びその周囲を整理、整頓、清掃し、翌日の就業に支障のないようにしなければならない。火元及び戸締まりに注意して、業務上必要ある者及び予め許可を受けた者以外は、終業後15分を超えて会社に留まってはならない。

第41条(就業時間の変更)

 前条に定める就業時間は、業務の都合により、4週間を平均し、1週間の就業時間が40時間を超えない範囲内で変更することがある。

第42条(就業時間関連規定の例外)

 管理・監督の地位にある者及び機密事項を取り扱う者については、就業時間、休憩、
及び休日に関する規定を適用しない。

第43条(出張の処理)

1.会社は、業務の必要に応じて、随時従業員に出張を命じる。

2.従業員が出張するときは、所定の用紙に記入し、上司の許可を得なければならな

  い。

3.出張中の就業時間については、会社から特別の指示がある場合を除き、通常の勤
務として扱う。

第44条(休憩時間)

1.休憩時間は、所定の場所で業務に支障とならない限りにおいて、自由に利用できる。

2.休憩時間に私用外出する場合は、所定の用紙に記入し、上司の許可を得なければならない。

第45条(出勤退勤)

1.従業員は、出退勤の際は、会社が指定した場所を通り、本人自ら出勤カードをタイム レコーダーに入れて時間を記入しなければならない。

2.従業員は、始業5分前までに持ち場に着かなければならない。

3.終業後、業務上必要のない者は速やかに退出しなければならない。

第46条(遅刻)

 従業員は、遅刻したときは、その事由を所定の用紙に記入して、上司に報告しなければならない。

第47条(早退)

 従業員は、疾病或いはその他のやむを得ない理由で早退しなければならないときは、所定の用紙に記入し、上司の許可を得なければならない。

第48条(欠勤)

1.従業員が疾病或いはその他のやむを得ない理由で欠勤するときは、事前に所定の 用紙に記入し、直属の上司経由で所管部門に報告しなければならない。但し、やむを得 ず事前の報告が間に合わない場合は、事後速やかに報告しなければならない。

2.就業外の原因で疾病に罹患し又は傷害を受けたときは、会社の指定する病院の診断書を提出しなければならない。治療が 1 ヵ月以上にわたる場合は、1ヵ月毎に診断書を提出しなければならない。

3.疾病及び負傷以外の理由で欠勤するときは、会社は必要に応じてその理由を証明する書類の提出を求めることがある。

4.遅刻、早退、私用外出が1ヵ月に3回以上あったときは、3回につき欠勤1日とみなす。

第49条(休日)

1.従業員の年間の休日は、土曜日、日曜日、法定の祝祭日及び会社の定める休日とする。

2.業務上の必要により、前項の休日に出勤を命じられたときは、他の出勤日に代休を与える。代休を与えられないときは、規定の報酬を支給する。

第50条(超過勤務)

 会社は、業務の必要に応じて、従業員の労働時間を延長するか又は従業員に休日出 勤を命じることができる。

第51条(女子従業員の待遇)

1.会社は、生後12ヵ月に満たない乳児を持つ女子従業員に、原則として1日2回(1回30分以内)の授乳時間を与える。但し、具体的な授乳方法については、予め上司及び所管部門と相談しなければならない。

2.会社は、妊娠7ヵ月以上及び授乳期間にある女子従業員には夜勤をさせない。

第52条(年次有給休暇)

1.会社は、採用日から1年間連続して勤務し、その出勤率が営業日の90%以上の従業員に対し、2年目に5日間の有給休暇を与える。以後、出勤率が営業日の90%以上の勤続年数が1年増すごとに1日増加するが、最高10日を超えないものとする。

2.前項の有給休暇の行使は次年度に限り、繰り越すことができる。

3.有給休暇を行使する者は、1週間前までに所定の用紙に記入し、上司に申請して許可を得なければならない。

4.会社は、年次有給休暇の行使が業務に支障をきたすと判断するときは、その休暇の時期を変更するか或いは申請した日数を分割して与えることができる。

5.従業員が疾病及び負傷により欠勤するときは、本人が申請すれば有給休暇の残余 日数の範囲内で有給休暇を欠勤日に代替することができる。

第53条(特別休暇)

1.従業員の慶弔・災難等に対しては、次の特別休暇を与える。但し、休暇中に休日が含まれるときは休暇日数に算入する。                      

(1) 本人の結婚   男子25才未満                        3日

             女子23才未満                        3日

    晩婚者    男子25才以上                        10日

             女子23才以上                       10日

(2) 子女の結婚                                    1日

(3) 配偶者の出産                                   3日

(4) 父母(養父母・義父母を含む)、配偶者、子女の葬儀            3日

(5) 祖父母(母方の祖父母を含む)、兄弟姉妹の葬儀              1日

(6) 天災及びその他の自然災害              会社が必要と認めた日数

(7) 伝染病等                            政府が指定した期間

2.前項 (1) ~ (5) の各休暇の期間内においては、所定の給与を支払う。

但し、 (6) 、 (7) においては手当は支給しない。

第5 4 条(国家活動に参加するための特別休暇)

1.従業員が選挙権を行使し、或いは人民代表大会・労働模範大会等の国家活動に参 加するときは、特別休暇を与える。

2.前項の休暇に関しては日数に応じて所定賃金を支給する。

第5 5 条(女子従業員の特別休暇)

 女子従業員の出産に関して請求があった場合に産前、産後合計90日の休暇を与える。

第 56 条(その他の休暇)

 法律で定めるその他の特別休暇を与える。

第 57 条(特別休暇の手続き)

 従業員は、特別休暇を取得する際は、事前に所定の用紙に記入し、上司及び所管部門に申請し、その許可を得なければならない。やむを得ない事情により、事前に報告ができなかった場合は、事後速やかに報告しなければならない。

 

第5章 給 与

 

第5 8 条(給与)

従業員の給与については、別に規定を定める。

 

   第6章 生活補助費及び医療補助費

 

第5 9 条(生活補助費)

 第10条、第12条に基づき労働契約を解除する場合、会社での勤続期間に基づき次の生活補助費を支給する。但し、最高支給月数は10ヵ月分を超えないものとする。

( 1 ) 勤続期間1年未満の場合は、本人の半月分の所定賃金分を支給

( 2 ) 勤続1年経過する毎に、本人の1か月分の所定内賃金を加えて支給

第60条(医療補助費)

 第12条 (1) の規定により労働契約を解除した従業員に対し、第 59 条の規定により生活補助費を支払うほか、次の基準により医療補助費を一括して支給する。

( 1 ) 会社での勤続期間5年未満     本人の3ヶ月分の所定賃金分を支給

( 2 ) 会社での勤続期間5年以上     本人の6ヶ月分の所定内賃金を支給

 

   第7章 安全及び衛生

 

第61条(安全衛生の保持)

 会社は、職場の安全衛生上必要な措置を講じ作業の改善、従業員の災害防止と健康の保持に積極的に努める。従業員はこの運用に当たって、法規及び会社の定めた事項を遵守し、安全管理者または衛生管理者の指示に従い、また、これに協力しなければならない。

第62条(安全衛生管理者の選任)

 会社は、安全管理者及び衛生管理者を選任する。

第63条(安全衛生教育)

 従業員は、安全及び衛生に関する教育を受けなければならない。

第64条(業務の制限)

 会社は、従業員が次の状況の一に該当するときは、健康上保護する必要性があるものとして、その業務を制限し、業務変更、治療及びその他の保健衛生上の措置をとるように命ずることがある。

(1) 疾病又は身体の衰弱により、一定の保護を必要とするとき

(2) 身体に重大な障害を被り、特別に保護が必要なとき

(3) 健康診断によって、必要であると認められたとき

第65条(健康診断)

 会社は、従業員に対し、毎年定期的に健康診断を実施する。ただし、必要と認めたと

きは臨時的に全部、又は一部の従業員に対し健康診断を行う。従業員は正当な理由がない限り、これを拒否してはならない。

第66条(業務の禁止)

 会社は、従業員が次の状況の一に該当するときは、その業務を禁止する。

(1) 伝染病に罹患しているか、又は罹患している可能性があるとき

(2) 精神病に罹患しているか、又は罹患している可能性があるとき

(3) 何らかの疾病に罹患しているか、又は傷害を受け、勤務によって状態を著しく悪化させる可能性のあるとき

(4) その他、健康上の理由で勤務に適さないと認められるとき

 

第8章 教 育

 

第67条(教育)

会社は、業務に必要な知識及び技能を向上させるため、従業員に対し必要な教育を

行う。従業員はこれを拒んではならない。

第68条(外部知識試験・研修会への参加)

 会社は、業務の必要に応じ、従業員に対し各種の資格試験又は研修会への参加を命
じることがある。

第69条(教育訓練費の弁済)

 会社の費用負担により、国内研修、海外研修及びその他の教育訓練を受けた従業員
が、当該期間終了後、労働契約期間満了前に退職するときは、当該費用を労働契約の
残余期間で按分して会社に弁済しなければならない。

第70条(発明、創造の権利の所属)

 従業員が、以下の状況下で発明、創造をした技術所有権、特許申請権、及び特許所
属は会社が所有する。

(1) 従業員が職務を執行中にやり遂げた発明創造

  (2) 会社の資金、設備、部品、材料を利用して完成した発明創造

 

   第 9 章 社会保険及び福利厚生

 

第71条(社会保険)

 会社は、法の規定に基づき、各種社会保険に加入する。

第72条(住宅基金)

 会社は、法の規定に基づいて、従業員の住宅のための費用を支出する。

第7 3 条(福利・奨励基金)

 会社は、法の規定に基づき、利益の中から福利・奨励基金を引き当てる。

第7 4 条(業務災害による補償)

 会社は、従業員が就業により疾病に罹患し、又は傷害を受けたときは、その療養費
用、死亡時の葬儀費用等の費用は、法律の規定に基づき支給する。

第75条(業務災害以外の補償)

 会社は、従業員が就業外の原因により疾病に罹患し、又は傷害を受けたときは、その療養費用、死亡時の葬儀費用等の費用は、法律の規定に基づき支給する。

 

第 10 章 表 彰

 

第76条(表彰)

従業員が次の条件の一に該当したときは、会社はその従業員を表彰する。表彰は会社の創立記念日に行う。但し、必要により、随時行うことができる。

(1) 業務成績が良好で、勤続5年の者

(2) 会社に対して著しい貢献をなした者

(3) 業務成績等が優秀で、従業員の模範となっている者

(4) 災害を未然に防止したか又は災害が発生した際に特別な働きをし、功績のあった者

(5) 国家と社会に貢献し、会社及び従業員の名誉を特に高めた者

(6) 業務上有益な発明・創造・改良及び研究を行った者

(7) その他前各号に相当する功績があったと認められる者

第77条(表彰の方法)

 前条の表彰は、次の方法で行う。2種類以上の方法を併用することもできる。

(1) 賞状

(2) 賞金

(3) 賞品

(4) 海外研修

 

第 11 章 懲 罰

 

第78条(懲罰の方法)

 従業員に対する懲戒は、次に掲げる6種とする。

(1) 訓戒始末書をとり、将来を戒める。

(2) 減給始末書をとり、1回に減じる金額が2日分の基準給の平均を超えず、かつ給与支給期間の基準総額の20%を超えない範囲で行う。

(3) 降格始末書をとり、役付を免じるか資格等級を1ランク降格する。

(4) 出勤停止始末書をとり、5日以内出勤を停止し、その期間中の給与は支給しない。

(5) 諭旨退職退職願を提出させ、自ら退職させる。

(6) 懲罰解雇予告期間を設けず、即時解雇する。

第79条(出勤停止・降格・減給・訓戒)

 従業員が次の各号の一に該当するときは、始末書をとり、出勤停止、降格、減給、又は訓戒に処する。

(1) 業務上の手続き又は報告を引き延ばし、或いは虚偽の行為があったとき。

(2) 本規則及びその他の会社の諸規定に違反したとき。

(3) 酒気を帯びて出勤したとき。

(4) 出勤カードを他人に依頼して記録し、或いは他人の依頼によって代理記録したとき。

(5) 就業中に会社の指定する以外の服装を着用したとき。

(6) 所定の場所、時間以外で飲食し、或いは喫煙したとき。

(7) 就業中に上司の許可を得ずに持ち場を離れたとき。

(8) 喧嘩、口論をし、職場の秩序を乱したとき。

(9) 業務に怠慢で、上司の注意を受けながら改善しないとき。

(10) 正当な理由なくして業務上の指示命令に従わず、又は越権専横して職務規律を乱したとき。

(11) 職場の整理、整頓、清掃、清潔、躾に怠慢なとき。

(12) 会社の許可を得ずして、会社の施設を使用し、又は会社が指定した以外の施設を使用したとき。

(13) 就業時間外に許可を得ずして会社に入り、又はその中に留まったとき。

(14) 許可を得ずして会社の金品を持ち出すか、又は持ち出しを図ったとき。

(15) 会社が許可していない物品を会社に持ち込み、又は持ち込みを図ったとき。

(16) 故意又は重大な過失により、会社の建物、器物、機械その他の物品を喪失又は毀損したとき。

(17) 賭博行為を行ったとき。

(18) 宜しからざる行為によって、会社の名誉及び信用を損なったとき。

(19) 公私を混同し、会社の業務に損害を与えたとき。

(20) 許可されていないコンピューターサイトに立ち入ったとき。

(21) 故意又は過失により、コンピューターウイルスを取り入れあるいは、伝播したとき。

(22) その他故意又は過失により、会社に損失を与えたとき。

(23) その他前各号に準ずる行為があったとき。

第80条(懲罰解雇・諭旨退職)

 従業員が次の各号の一に該当するときは、懲戒解雇又は諭旨退職に処する。

(1) 前条各号の懲戒処分を1年に3回以上受けたとき。

(2) 前条各号の懲戒処分を受け、なお改善が見られないとき。

(3) 経歴を偽り、または不正な方法を用いて雇い入れられたとき。

(4) 正当な理由なくして連続3日以上無断で欠勤し、又は無断欠勤にもかかわらず出勤の督促を聞き入れないとき。

(5) 正当な理由なくして連続15日以上欠勤し、又は1年に30日以上欠勤したとき。

(6) 会社の許可なくして、他の会社で就業し、又は会社以外の業務を行ったとき。

(7) 他の従業員に暴行、恐喝を加え、又は他の従業員の金品を窃盗したとき。

(8) 会社の金品を私用に供し、或いは不正に使用したとき。

(9) 会社における職務又は職権を利用して、不正に金品を受け取り、或いは私利を謀ったとき。

(10) 扇動的な言動により、会社の正常な生産・経営活動を妨害するか、又は妨害の危険性があるとき。

(11) 会社の許可なくして、会社の施設内で集会・宣伝等の活動を行ったとき。

(12) 故意又は重大な過失により、業務上の機密を漏洩したか、又は漏洩を図ったとき。

(13) 故意又は重大な過失により、会社の名誉及び信用を著しく損なったとき。

(14) 故意又は重大な過失により、会社に著しい経済的損失をもたらしたとき。

(15) 刑法に違反し、又は社会的に非難されるべき行為があったとき。

(16) 公安部門により、更正施設に収容されたとき。

(17) その他前各号に準ずる行為があったとき。

 

   第 12 章 付 則

 

第81条(本規則の施行)

 本規則は○○○○年○月○日より施行する。

 

 

   
   

4、中国の労働契約(サンプル)

 

 

労働契約書(サンプル)

 

契約の双方

 雇用者  :      ○○○○ 有限公司  (以下、「甲」という)

 被雇用者 :                    (以下、「乙」という)

 

雇用関係を確立し、双方の権利と義務を明確にするために、「中華人民共和国労働法」 および国家と省・市の関係規定に基づいて、双方の協議および同意を経て、本契約を締結する。

 

一、雇用契約期限

 (一)本契約の期限は、   年 月 日より、   年 月 日までとする。

 (二)試用期間は、      年 月 日より、   年 月 日までとする。

 

二、業務内容

 甲は必要に応じて乙を○○○○業務に従事させる。甲は、業務需要に基づき、乙の配属を代える事ができ、乙はそれに従わなければならない。乙は職責を担当する能力を有し、職業技能を向上させ、生産任務を全うしなければならない。

 

三、労働保護および労働条件

 甲は国家の規定に合致する労働場所、設備、施設および防護用品を提供し、乙の安全と健康を保証しなければならない。

 

四、労働報酬

 甲は国家の勤務時間に関する規定を厳格に実行しなければならない。乙は勤務時間 中に、甲が手配する生産任務を質量ともに保証して全うしなければならない。甲は貨幣 によって毎月○○日に下記の形式および基準に従って乙に労働報酬を支給する。

 乙の試用期間の月間給与は○○○元とする。試用期間満了後は、乙の職務を評定 し、月間給与を確定する。

 甲が乙に支給する月間給与は、市政府が定める最低給与基準を下回ってはならず、また上前をはねたり、理由なく支給を滞らせたりしてはならない。甲が勤務時間を延長したり、休日や祝日に時間外勤務をさせたりした場合、規定に従って給与を支給しなければならない。

 

五、労働保険

 甲は規定に従って乙のために各種社会保険料を納めなければならない。乙が病気ま たは公傷外の負傷によって、勤務停止治療休息期間にある場合、甲は医療期間の規定 を実行する。

 

六、労働規律

 乙は甲の生産経営面における指揮および管理に従い、工場の規律等各規則制度およ び職業道徳を遵守し、安全衛生操作規則を実行しなければならない。

 

七、雇用契約の変更、継続、終結

 甲乙双方が協議を経て同意した場合は、雇用契約の関係内容を変更することができ る。雇用契約の期限が満了したり、または雇用契約終結条件が出現したりした場合、雇用契約は直ちに終結する。双方が協議を経て同意した場合は、継続することができる。

 

八、雇用契約の解除

 (一)甲乙双方の意見が協議を経て一致した場合、雇用契約を解除することができる。 乙が雇用契約を解除する場合は、30日前までに書面で甲に通知しなければならない。

 (二)乙に下記の状況のいずれかがある場合、甲は雇用契約を解除することができる。

1 、試用期間中に、採用条件に合致しないことが証明された場合。

2 、労働規律または甲の規則制度に著しく違反した場合。

3 、重大な職務上の過失、私利を図るための不正行為があり、甲の利益に重大な損害をもたらした場合。

4、法に照らして刑事的責任を追及された場合、または労働矯正となった場合。

 (三)下記の状況のいずれかがある場合、甲は雇用契約を解除することができる。但し、30日前までに書面で乙に通知しなければならない。

   1、乙が病気または公傷外の負傷によって、医療期間満了後、もとの業務に復帰することができず、雇用機関が別途手配した業務にも従事することができない場合。

2 、乙が業務を担当する能力を持たず、研修または職場の調整を行っても、任に堪えない場合。

3 、雇用契約締結時に依拠した客観的状況に重大な変化が生じ、原雇用契約を履行することができなくなり、当事者双方が協議を行っても、雇用契約について合意に達することができない場合。

 (四)甲が破産に瀕し、法定更正期間にある場合、または人員削減条件に合致し、規定に従って人員を削減する場合、雇 用契約を解除することができる。

 (五)乙に下記の状況のいずれかがある場合、甲は本契約第8条(三)および(四)項の規定に従って、雇用契約を解除し たり、終結させたりしてはならない。

 1 、職業病に罹患したり、公傷を負ったりするとともに、労働能力を喪失するか、また は部分的に喪失したと確認された 場合。

   2、女子従業員が、妊娠期間、出産期間、授乳期間内にある場合。

   3、病気または公傷外の負傷によって、定められた医療期間内にある場合。

 (六)下記の状況のいずれかがある場合、乙は随時甲に通知して雇用契約を解除する ことができる。

   1、試用期間内。

   2、甲が暴力や威嚇、または不法に人身の自由を制限する手段によって、労働を強要した場合。

   3、甲が本契約の取り決めに従って労働報酬を支給しなかったり、労働条件を提供しなかったりした場合。

 

九、経済的補償

 甲は本契約第8条(一)、(三)、(四)項の規定に従って雇用契約を解除する場合、規定に従って乙に経済的補償金を支給しなければならない。乙が病気または公傷外の負傷 によって、身体障害等級基準に合致すると判定され、雇用契約を解除・破棄された場合、甲は規定に従って医療補助金を支給しなければならない。

 

十、雇用契約違反責任

(一)甲が本契約に定める条件に違反して雇用契約を解除し、乙に経済的損失をもたら した場合は、乙の損失金を賠償しなければならない。

(二)乙が本契約に定める条件に違反して雇用契約を解除し、甲に経済的損失をもたらした場合は、甲の損失金を賠償しなければならない。

 

十一、その他の事項

(一)次に掲げる甲の営業秘密に関して、乙は、在職中であると退職後であるとを問わず、一切、他に漏洩してはならない。

1 、製法、工程管理の方法、その他のノウハウなど、製造技術に関する一切の秘密事項。

2 、顧客名簿、顧客との取引状況など、顧客に関する一切の秘密事項。

3 、販売価格、仕入れ価格など、販売仕入れに関する一切の秘密事項。

4、会社の業務遂行マニュアル、人事及び経理など、会社組織に関する一切の秘密事項。

(二)乙は、甲を離職した後2年内は甲と競合関係にある他社での同様職務に従事してはならない。

(三)もし、(一)に記した秘密の漏洩により乙が甲に経済的な損害を与えた場合は、甲は乙に対して、その損害賠償を請求する権利を有し、乙は甲にその損害を賠償しなけ ればならない。

(四)甲の定める就業規則は、本契約と同等の法律的拘束力を持つ。

 

十二、本契約は法に照らして締結され、即時に法的拘束力を生じる。双方はこれを履行 しなければならない。

 

十三、甲乙双方が本契約を履行することによって紛争が生じた場合は、いずれの一方も 甲の労働紛争調停委員会に調停を申請する権利を有する。調停が不調となり、いずれ か一方が仲裁を要求する場合は、労働紛争仲裁委員会に仲裁を申請することができ る。仲裁採決に不服の場合は、人民裁判所に提訴することができる。

 

十四、本契約に定めなき事項は、国家の法律・法規および省・市の関連規定に従って処理する。

 

十五、本契約は1式2部とし、労働行政部門の審査・確認後、甲乙双方が各自1部を保有する。

 

 

 

         年  月  日

 

 

   甲 :   ○○○○ 有限公司

                 総経理   

 

 

   乙 :

   
     5,中国労働法の概略

中国では、 20 世紀 70 年代までに、企業の形態は国有企業と集団制企業しかなく、会社法上の有限責任会社は存在していなかった。学校を卒業した若者は自分の意志で勤め先を選ぶことができず、学校に指定される。また、一旦国有企業又は集団制企業に入ったら、終身雇用になる。このため、労働契約制度は当時存在していなかった。
1979 年 7 月 1 日、中国で初めて外商投資が認められるようになった《中外合弁経営企業法》は施行され、 1980 年 7 月 26 日、《中外合弁経営企業労働管理規定》は施行された。当該管理規定に、初めて労働契約制度が定められた。その後、     1988 年 9 月 1 日、《私営企業暫行条例》は施行され、私営企業も従業員と書面による労働契約を締結しなければならないことになった。 1992 年、市場経済の導入につれ、国有企業の体制改革の一環として、国有企業も終身雇用を廃棄し、労働契約制度を実施し始めた。
  国有企業及び集団制企業の終身雇用制度の廃止、沢山の外商投資企業及び民営企業の出現により、雇用関係を調整する統一の労働法の整備が必要となり、その結果、 1994 年 7 月 5 日、中国初めての労働法が生れた。
1995 年 1 月 1 日より何の修正もなく施行されてきた中国の労働法は全部で 13 章、 107 条から構成される。労働法の主な内容はつぎの通りである。

1. 従業員の法により組合を組織、参加する権利。
2. 女性の男性と平等な就職権利。
3. 16 歳未満の未成年者雇用の禁止。
4. 雇用者は必ず従業員と労働契約を締結しなければならないこと。
5. 雇用者が勤続年数満 10 年の従業員を継続雇用し、当該従業員が無期限労働契約の締結を申し入れた場合、雇用者は当該従業員と無期限労働契約を締結しなければならないこと。
6. 労働契約に、試用期間を設けることができること。
7. 雇用者の費用で研修を受け、雇用者と別段の約定がある場合を除き、従業員は理由なしで労働契約を解除することができること。
8. 雇用者の懲戒解雇権。
9. 雇用者の労働契約解除予告できる事由。
10. 雇用者の労働契約解除に対する制限。
11. 労働契約解除又は終了後の経済的補償。
12. 組合の雇用者による労働契約解除に対する異議申立権
13. 雇用者と組合間の労働協約
14. 残業に対する制限( 1 日最高 3 時間、 1 ヶ月最高 36 時間)
15. 従業員の年次有給休暇制度
16. 最低賃金保障制度
17. 雇用者の労働安全衛生における義務
18. 職業病にかかる恐れのある従業員の定期健康診断制度
19. 傷亡事故と職業病統計報告、処理制度
20. 女子従業員と未成年者に対する特殊労働保護制度
21. 特殊な職業における職業資格証書制度
22. 従業員の社会保険制度
23. 労使紛争解決の手続(仲裁と裁判)
24. 政府の労働行政部門の雇用者に対する監督検査権
25. 雇用者が労働法律、法規に違反した場合の行政処罰と刑事責任
26. 雇用者と従業員の損害賠償責任

 

   
     

 6,最低賃金基準引き上げについて(深圳市)

 <深圳市2007年度最低賃金基準調整による回答要請>の調整後の調整案によると

  深圳特区内   4.89人民元/時間    850人民元/月

  深圳特区外(宝安、龍崗地区)    4.31人民元/時間   750人民元/月 

  実施期間 2007年10月1日~2008年6月30日  

   

   


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